気管支喘息
気管支喘息の病理
気管支喘息は気道粘膜の慢性的炎症により気道が狭窄し、咳を伴う呼吸困難を起こす病気です。
発作は深夜〜早朝にかけてが最も多いです。
ハウスダスト、ダニ、粉塵などのアレルゲンが気道粘膜へ付着すると、比較的すぐにT型アレルギー反応が
進行し、気管が収縮して呼吸困難が起こります。それから3〜4時間後に
W型アレルギー反応が進行することで気道に炎症が起こります。気道の炎症は、気道狭窄を起こすのはもちろん
、気道を過敏にして咳が出やすい状況を作り出します。
<アスピリン喘息>
アスピリン喘息というのは、上記のように外部のアレルゲンが原因となって起こる気管支収縮反応とは異なり、
アスピリンを含めたNSAIDs全般によるCOX阻害のせいで、PGI2、PGE2らの血管拡張作用が抑制されるとともに、
ロイコトリエンの相対的な増加が起こるために気管支が収縮する反応を意味します。
お互い出発点は違えど、最終的なメカニズムは同じなので、重篤な気管支喘息の人へのNSAIDs投与は禁忌となります。
気管支喘息の治療法
気管支喘息の治療は、発作時と通常時に分けて考えます。
| 発作時 |
小発作時 |
吸入β刺激薬 |
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中〜大発作時 |
エピネフリンの皮下注、ステロイド静注、酸素吸入など・・・ |
| 通常時 |
吸入ステロイド、吸入抗コリン薬、テオフィリン徐放剤 吸入・内服抗アレルギー薬
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最初は、テオフィリン製剤と抗アレルギー薬の内服にて発作をコントロールしていき、症状がひどくなっていた場合は、
それに加えて、吸入ステロイドの定期的な使用、そして急性発作が起きたときのために吸入β刺激薬
もあわせて使われます。
気道の炎症が根本原因となるため、抗炎症作用を持たないβ刺激薬の頻繁の使用は気道炎症の進行に
気づかず悪化させてしまう可能性がありますので注意が必要です(ただ例外として長時間型のβ刺激薬はコントローラー
として用いられます)。
<喘息吸入剤の使用法>
| ・ |
2つ出ている場合は、β2にて気管支を拡張した後に、ステロイドの吸入がベスト。ステロイドを後に使うことでうがいをしやすい
というメリットもある。 |
| ・ |
息を静かに吐き出した後、パウダーは急に吸い込み、エアはゆっくり吸い込む。 |
| ・ |
吸入後は数秒間息を止め薬剤をきちんと気管支に吸着させる。 |
| ・ |
その後よくうがいをするように(口腔内カンジダの予防)。
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気管支喘息の治療薬
| β刺激薬 |
選択的β2刺激薬のことで、気管支のβ2受容体に作用して気管支
を拡張することで喘息発作を抑える。ただ選択的とは言ってもβ1作用も少なからずあるので、頻回
の使用は心臓のβ1受容体を刺激して心悸亢進、不整脈が起こる可能性があります。
心疾患、甲状腺機能亢進症(β1↑)、糖尿病(グリコーゲン分解)には注意して使用する。 |
メチエフ (メチルエフェドリン) |
NE遊離(α1)、β2作動薬。緑内障、前立腺肥大患者には慎重投与。 |
ベネトリン サルタノール (サルブタモール) |
心刺激作用が少ない。 |
ブリカニール (テルブタリン) |
心臓への影響が少ない |
ホクナリン ベラチン (ツロブテロール) |
内服(ベラチン)は1日2回。ホクナリンは1日1回、9歳以上2mg、3〜9歳1mg。上腕、胸、背中。24h持続 |
メプチン (プロカテロール) |
持続性 |
スピロペント (クレンブテロール) |
1日2回朝、就寝前。 |
セレベント (サルメテロール) |
長時間作用型で発作予防に用いる。 |
| テオフィリン徐放剤 |
| PDE(ホスホジエステラーゼ)を阻害することで気管支を拡張するのに加えて、
抗炎症作用も併せ持つ。有効血中濃度が狭いので服用回数は守ること。 |
テオドール テオロング (テオフィリン) |
徐放剤。気道炎症に対する抗炎症作用も持つ(ヒストン脱アセチル化酵素活性の増強作用)
呼吸中枢刺激作用。濃度に依存して、消化器症状などが出ることがある(乳幼児では痙攣に注意)。
喫煙、アルコールにより血中濃度が低下する。 |
| 抗コリン薬 |
| 気道のムスカリン受容体を遮断し、気道の収縮を抑制する。
β受容体が減少している高齢者に主として用いられる。
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スピリーバ (チオトロピウム) |
β2刺激薬に比べて効果発現遅く、効果も弱い。COPDによる気道収縮は
主に迷走神経から遊離されるAchにより生じているので、COPDに適する。 |
| 吸入ステロイド |
アルデシン キュバール (プロピオン酸ベクロメタゾン) |
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フルタイド (プロピオン酸フルチカゾン) |
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パルミコート (ブデソニド) |
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| 抗アレルギー薬 |
| オノン(ブランルカスト)がよく用いられる。
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